36 「非認知能力」の育て方

  テレビやパソコンでは言葉を覚えない

 

 ワシントン大学の学習脳化学研究所所長の

パトリシア・クール博士の研究によると7歳

までの赤ちゃんや幼児は「天才的に」言語を

習得する能力を持っているそうです。(その

後 その能力は少しずつ落ちていきます

 たくさんの外国語の中から母国語を聞き分

ける力を持っています。ただし 子供は言葉

をテレビやパソコンから学ばないようです。

 

 

 クール博士は アメリカ人の9か月の赤ち

ゃんを3つのグループに分けて中国語を聞か

せる実験をしました。

 

Aグループは 中国語を話す実験者がまるで

親戚のおばさんのように赤ちゃんと一緒に遊

びながら 中国語で話かけました。

Bグループは 中国語をテレビから聞かせま

した。

Cグループは 録音だけで中国語を聞かせま

した。

 

 12回ほど これを繰り返した後で調べて

みると 生身の人間から中国語を聞いていた

赤ちゃんには学習効果がみられ 中国語をし

っかりと聞き分ける事が出来ました。しかし

テレビを観ていた赤ちゃんや 音だけ聞いて

いた赤ちゃんは何も覚えていませんでした。

 赤ちゃんが言葉を覚えるためには テレビ

やビデオやパソコンから流れる録音音声では

なく 生身の人間が必要だという事です。人

は状況に応じて柔軟に対応する人間同士の対

話を通じて 言葉を学んでいくからです。

 リバー・スクールの校長 ナンシー・メロ

ンさんも協調していましたが 自分が声を出

した後に瞬時に言葉が返ってくる事、つまり

会話が重要なのです。

 昨今 言語脳力を伸ばすというコンピュー

ターの学習教材や言語レッスンが人気ですが

それより人と対話して行う言語レッスンの方

が効果的だという事です。お金をかけずに

ちょっとした労力が違いを生むのです。

 

 

     「非認知能力」の育て方

         ボーク重子 著

          小学館 出版